NEW SEASON VOL.3
もくじ
「サル痘」ってどんな病気?
いま「梅毒」が急増中!
自己判断でのPrEPのリスク、知ってる?
「サル痘」ってどんな病気?
ヨーロッパやアメリカで感染が広がっている「サル痘」。日本でも感染者が確認されました。偏見や差別がもっとも起きやすい時期だからこそ正しい情報が大事!
ウイルスなの?
- ポックスウイルス科オルソポックスウイルス属のサル痘ウイルスというもの。
- アフリカのリスやウサギが持っていたウイルスが疑われているが、現時点では不明。
- 1958年に研究用のサルで初めて確認されたので、サル痘と呼ばれています。
感染経路は?
- 感染した人や動物の病変した箇所や体液、血液との接触。
- 感染した人の対面で呼吸器飛沫を一定時間以上浴びる。
- 感染した人が使った寝具などとの接触。
現時点では、基本的には接触感染が主であり、飛沫感染はほぼないと言われています。
感染すると症状は?
- 潜伏期間は通常1週間〜2週間。
- 発熱、頭痛、リンパ節の腫れ、筋肉痛などが1~5日続いた後、発疹が出現する。
- 発疹は水ぶくれ状から膿んで、かさぶた化。
- 約2〜4週間で自然に回復するが、健康状態や持病によって重症化することもアリ。
- 水ぼうそうやはしか、梅毒など症状が似ている病気と間違いやすい!
予防するには?
- 性感染症ではないが、欧米ではセックスでの感染も多く報告されているので注意!
- 自分やパートナーの体に原因不明の発疹や水ぶくれがある場合には、性的な接触は避け、医療機関への相談をオススメ。
ワクチンはあるの?
- 天然痘ワクチンに予防効果が期待されている。
治療法は?
- 主に症状を軽くする治療が行われる。
- 一部の抗ウイルス薬に、動物実験での効果が確認され、治療に利用できる可能性がある。
ケンちゃんのひとこと
「サル痘=ゲイの病気」なんて言う人もいるけど、病変箇所や体液、血液に触れれば、誰だって感染のリスクは同じ!
偏見や差別を煽るような情報には注意しないとね!
いま「梅毒」が急増中!
梅毒報告数の年次推移
性別に見た性感染症報告数の年次推移より
感染すると?
経過期間によって違う症状が!
第1期:感染後、約3週間
- 感染が起きた部位にしこり(性器、アナル、口など)
- 股の付け根のリンパ節の腫れ
- 症状は自然に消える
第2期:感染後、数ヶ月
- バラ疹(赤い発疹)が出現(手のひら、足の裏〜全身)
- バラ疹は数週間以内に自然消滅
- 再発を繰り返すこともある
- アレルギー、風疹、麻疹と間違いやすい
晩期顕性梅毒:感染後、数年
- 皮膚や筋肉、骨などにゴム腫(ゴムのような腫瘍)が発生することがある
- 心臓、血管、脳など複数の臓器に病変
- 場合によっては死に至る
どんな病気?
- 性的な接触でうつる感染症
- 犯人は梅毒トレポネーマという病原菌
- 症状は自然に消えるが、病気は進行中!
- 治っても抗体はできるが、何度も感染!
感染経路は?
- 感染部位と粘膜や皮膚の直接接触
- 具体的には、性器と性器、フェラチオ、アナルセックス、オーラルセックスなど
検査は?
- 検査で確実な結果を知るには、感染リスクがあった時から検査に充分な抗体ができる約3週間後
- できたらパートナーと一緒に検査!
治療は?
- 外来での抗菌薬の服用
- 治療期間は症状によって異なる
- 場合によっては入院が必要なことも!
- 症状が消えてもまだ治ってないので、医師の指示通りに服薬が必要!
セックスは?
- 医師が安全と判断するまでは我慢!
予防は?
- 感染部位と粘膜や皮膚と接触しないよう、コンドームの使用がオススメ!
- コンドームで覆われていない部分での感染が起こる恐れもあるので100%ではない!
HIV感染のリスクも!
- 梅毒感染では、HIVの感染確率が急上昇!
- HIVの同時検査もオススメ!
自己判断でのPrEPのリスク、知ってる?
- 開始前にHIVに感染していたら
薬剤耐性の恐れ - 腎臓の機能に異常があったら
副作用の恐れ - B型肝炎に感染していたら
最活発化の恐れ - 他の性感染症(梅毒、淋病、クラミジアなど)に感染してたら
治療が先! - 他に服薬している持病がある
飲み合わせに問題がある場合がある - 服薬方法をだいたい理解していると思う
正しい服用が必要! - 病院での定期的な見守り受診は考えていない
新たなHIV感染、副作用の有無などのチェックが必要!ただし、九州には見守り診療する病院は未整備! - ナマでセックスしたいから、PrEPを始めたい!
他の性感染症の予防にはならない!結局、セーファーセックスは必要!!