ケンちゃんとリボン先生の「サル痘」について、いま分かっていること
その5:サル痘感染の疑いがあるときには?
もしサル痘に感染したかもしれないって症状が現れたら、どうしたらいいの?
まずは最寄りの医療機関に、電話で「サル痘の可能性がある」と伝えて相談ね。
いきなり病院に行っちゃダメよ!
医療機関を受診する時には、マスクの着用や発疹部分をガーゼなどで覆うなどの対策をしてね!
は〜い!
感染しているかどうかって、どんな検査するの?
発疹などの病変部位から検査検体を採取して、地方衛生研究所か国立感染症研究所でPCR検査をして調べるんだ。
それで感染しているって判明したら、どんな治療をするの?
症状に応じた治療、対症療法が行われるんだ。
多くの場合、発症から2〜4週間で回復できるよ!
ただ、サル痘ウイルスに効果がある治療薬は日本国内では流通していないけど、臨床研究でサル痘の患者を対象に投与できる体制ができているから、心配はいらないよ!
それ聞いて、安心!
でも、治療費ってどうなるの?
治療費は一般的な保険診療ね。
診察、検査、治療、入院したら関連する費用が自己負担の割合に応じて発生するよ。
そうなんだ。
やっぱりお金はかかるのね!
ワクチンってあるの?
アメリカ疾病対策センター(CDC)によると、アフリカの過去のデータから天然痘ワクチンにサル痘の予防に少なくとも85%の効果があるって考えられているようだね。
そうか!
サル痘って天然痘の仲間のウイルスだったっけね!
天然痘ワクチンは、サル痘との接触があった後でも、早ければ早いほど効果があるらしいんだ。
発症予防には4日以内の接種をCDCは推奨しているね。サル痘接触2週間以内の接種だと発症は防げないかもしれないけど、症状を軽くすることはできそうな可能性があるね。
ワクチンの準備って、どうなの?
実は天然痘ワクチンは、国内での天然痘の発生がなくなったことで、1983年で国内生産は終わったんだ。
え〜!
それじゃぁ、感染した人が増えてきたら、どうなるんだろ?
でも大丈夫よ!
もしバイオテロがあった場合の備えとして、政府は2001年国内備蓄を再開したんだ。
へぇ〜!
どのくらい用意があるんだろ?
テロの標的になるかもしれないから、備蓄数や製造元は明らかにはなってないんだ。
確かに、そりゃそうだ!
バイオテロも怖いけど、ちょっと安心!
そうそう!
あと、種痘を受けていない世代の人は、用心ね!
どういうこと?
種痘は天然痘の予防接種ね。
2004年の調査で、種痘を受けた世代では調査時点で8割の人に抗体があったものの、種痘を受けていない世代では抗体が全く無かったそうなんだ。
ということは?
1976年以前に生まれていた人は、種痘によって天然痘の抗体を持っている可能性が高いから、感染リスクは比較的低いけれど、1976年より若い世代は抗体を持っていないために感染リスクは高いと言えるんだ。
なるほどね!