ケンちゃんとリボン先生のHIV・エイズ基礎講座
「これだけは知ってて!」編
Lesson 1-3AIDSになるって?
今度はAIDSの説明ね!
はぁ〜い!
実は人間はウイルスやバクテリア、細菌や寄生虫、カビなどのいろんな微生物と共存しているんだ。
腸内細菌とか聞いたことある!
そう!
その中には健康な場合にはまったく無害なのに免疫力が低下してしまうと、いきなり牙をむく微生物もいるんだ!
へぇ〜!
HIVはヒトの免疫細胞に感染して、その細胞内で増殖。
細胞膜を破って放出されて、他の免疫細胞に感染してと、次々に免疫細胞を破壊していくんだ。
それで免疫力が落ちて、健康な人なら無害な微生物に負けて病気になっちゃうってことだったよね!
そのとおり!
免疫力が低下してなる病気はいろいろあるけど、特に代表的な23種類の病気が指定されていて、AIDS指標疾患っていうんだ。
そのどれかを発病した時点でAIDS発症と診断されるんだ。
いちいち覚える必要はないけど、一応その23種類のAIDS指標疾患を紹介するね!
- 真菌症(カビ)
- カンジダ症
- クリプトコッカス症
- コクシジオイデス症
- ヒストプラズマ症
- ニューモシスチス肺炎
- 原虫感染症
- トキソプラズマ脳症
- クリプトスポリジウム症
- イソスポラ症
- 細菌感染症
- 化膿性細菌感染症
- サルモネラ菌血症
- 活動性結核
- 非結核性抗酸菌症
- ウイルス感染症
- サイトメガロウイルス感染症
- 単純ヘルペスウイルス感染症
- 進行性多巣性白質脳症
- 腫瘍
- カポジ肉腫
- 原発性脳リンパ腫
- 非ホジキンリンパ腫
- 浸潤性子宮頸癌
- その他
- 反復性肺炎
- リンパ性間質性肺炎
- HIV脳症
- HIV消耗症候群
ひぇ〜!
なんか聞いたこともない病名が
いっぱい…
これらの病気は抵抗力の低下を見て悪さするから、「日和見(ひよりみ)感染症」って呼ばれるんだ。
人の弱みにつけ込んでくるんだ!
治療薬が開発される前までは、発症して1〜3年後には死んでしまう「死の病」として恐れられていたんだ。
ひぇ〜!
で、いまも?
今では治療薬も進歩しているから、例えばHIVに感染していてもAIDSの発症前に感染が分かれば発症を抑えて、感染前と変わらない生活ができるんだよ!
それに、もしAIDSを発症していても、よほど重度じゃなければ回復することもできるし!
それで検査で自分の感染知ることが大事だって訳ね!
そのとおり!
今回のおさらい!
AIDSはHIVというウイルスの感染で、免疫力が低下して起きる病気のこと!
まずは、これをしっかり覚えていてね!
早期発見早期治療ってことね!