ケンちゃんとリボン先生のHIV・エイズ基礎講座
「これだけは知ってて!」編
Lesson 1-4感染したらどうなるの?
ねぇねぇ、新型コロナだと感染してから発病するまで、1日から2週間くらいって言うでしょ。
AIDSは?
そうだね!
今回はHIVに感染してからの経過を説明しようね!
はぁ〜い!
HIVに感染してからの経過は、大きく3つの時期に分けられるんだ。
3つの時期?
そう!
感染初期、長い無症候期、エイズ発症期という経過時期ね。
下のグラフは、感染してからの経過を示したグラフなんだ。
オレンジの線と青い線が交差しているね!
オレンジの線は血中の1ml中のウイルス量。
青い線は、1μl(1000分の1cc)でのCD4リンパ球の数。
CD4リンパ球?
CD4リンパ球は、免疫の司令塔の働きをする白血球の一種で、免疫力の基準ね。
HIVはこのCD4リンパ球に感染して破壊するから、数が減っていって日和見感染症にかかりやすくなるということ。
なるほど!
まず感染初期から説明するね!
HIVに感染すると急速に増殖を始めるんだ。そこで免疫システムが反応してウイルスの活動を抑え込もうとするんだ。
それがグラフの左端の2つの交差ね。
免疫、がんばってるんだ!
感染から2〜4週間は初期急性期症状といって、発熱や頭痛、喉の痛み、リンパが腫れたり、だるさなどの風邪やインフルエンザのような症状がでることがあるんだ。
ただ、この症状は数日から数週間で消えてしまうんだ!
風邪ひいて、すぐ治ったって思っちゃいそう!
この症状が出ない人もいるから、
気づかずに過ごしちゃう人もたくさんいるんだ。
また、治療経験のない病院などでは、HIVの感染とは気づかない場合もあるから、心当たりがあれば検査を申し出ることも必要かもね!
病院では、どこでも分かるって訳じゃないんだ!
今だったら新型コロナの症状にも似ているから、間違えてしまうかもね!
それはヤバいね!
この時期は体内にウイルスがたっぷりいるから、最も人に感染させやすい時期なんだよ。
うわ〜!
それは用心しないと!
次回は、感染初期の急性期がおさまって始まる長い無症候期について説明するね!
今回のおさらい!
感染初期には風邪やインフルエンザに似た症状が出ることがあって、数日から数週間で収まってしまうので感染に気が付かない人も多いんだ。
他の人に感染させないためにも、自分の感染を知っておくことは大事なんだね!