ケンちゃんとリボン先生のHIV・エイズ基礎講座
「検査しないと分からない!」編
Lesson 3-4通常検査と即日検査の違いは?
ねぇねぇリボン先生!
前回の保健所の検査で通常検査と即日検査ってあったでしょ、それって何が違うの?
同じ検査だったら、2回も保健所に行かなくてもいい即日検査の方が便利よね!
OK!
じゃぁ今回は、通常検査と即日検査の違いを説明しよう!
は〜い!
検査は2段階で診断!
HIV感染の検査は2段階で行われるんだ。
まず、感染の可能性があるのかないのかを調べるスクリーニング検査ね。
スクリーニング検査ね、最近よく聞く!
そこで感染の疑いがある結果が出ると、次の段階の厳密な確認検査を行って、本当に感染していたのかどうかを判断するんだ。
スクリーニング検査じゃ、感染ははっきり分からないの?
そうなんだ。
スクリーニング検査はHIVらしいものをとりあえずチェックする検査だから、たまにHIVのソックリさんを体内に持っている人がいて、HIVに感染していなくても検査の網に引っかかることがあるんだ。
その段階では、本物のHIVなのか、ソックリさんなのか判定ができないから、偽陽性(ぎようせい)と言って確認検査に進むんだ。
なるほど、スクリーニング検査でざっくり調べてフルイにかけて、怪しかったら確認検査でじっくり調べるってことね!
そのとおり!
即日検査って?
最初にケンちゃんが言ってた即日検査は、このスクリーニング検査のことね。
そっか!
ざっくり調べて、HIV本人もソックリさんもいなかったから、陰性ってことで感染していないって訳ね!
この作業は1時間ほどで結果を出せるから、陰性の場合は感染していない、陽性の場合はまだハッキリ分からないから要再検査という診断ができるんだ。
それで即日検査、場所によっては迅速検査って言う訳ね。
なるほど!
じゃ、即日検査で陰性だったら、絶対感染していないってことね!
ただし、前にも言ったように、検査を受ける2〜3ヶ月前までは感染してなかったってことね。
その後に感染リスクのあるセックスをしていれば、感染してしまっているかもしれないよ!
は〜い!
通常検査って?
スクリーニング検査で偽陽性が出た場合、保健所は引き続き確認検査をするんだけど、この検査の結果を出すには数日かかるんだ。
通常検査は、スクリーニング検査と確認検査がセットになっていて、検査したその日に診断できないから、後日結果を知らせるという訳ね。
ほぉ〜!
即日検査では、とりあえずHIVには感染してないってことが分かって、通常検査だとハッキリ感染してるかどうかが分かるってこと?
そのとおり!
だから、もし即日検査で偽陽性が出て要確認検査って診断されたら、通常検査と同じように最終的な診断は後日ということね。
なるほどね〜!
郵送検査は?
HACOや他のコミュニティーセンターとかでやってる郵送検査キャンペーンの郵送検査は、通常検査と同じ?
郵送検査はスクリーニング検査ね。
診断は、即日検査のものと同じだと考えていいよ。
つまり、陰性だとHIVには感染してないけど、陽性だと感染の可能性があるってこと?
そう!
郵送検査の陽性は、まだHIVの感染は疑いがあるってだけで、断定できない段階ね。
郵送検査では確認検査まではできないから、陽性って診断が出た場合には、保健所や医療機関で確認検査を受けないと、本当のことは分からないんだ。
陽性って出ても、感染が決まった訳じゃないんだね!
でも、疑いがあるんだから、確認検査をしないと意味ないよね!
確かに!
今回のおさらい!
- HIVの感染は2段階で診断。
- 第1段階:スクリーニング検査で感染の可能性を検査。
- 第2段階:スクリーニング検査で偽陽性が出たら確認検査。
- 即日検査は、HIV感染の可能性をみるスクリーニング検査。
- 通常検査は、確認検査まで行って感染を確定できる検査。
- 郵送検査は、HIV感染の可能性を検査。
- 郵送検査の陽性は、保健所や医療機関で確認検査が必要。
実際の検査はこんな単純な作業じゃなくて、もっと緻密な作業しているから、勘違いしないようにね!