ケンちゃんとリボン先生のHIV・エイズ基礎講座
「これだけは知ってて!」編
Lesson 1-5無症候期?
前回の初期症状が収まった数週間後から始まるのが、無症候期と言われる期間なんだ。
無症候期?
無症候、つまり症状が無い期間ってことね。
症状がない?
そう!
まったく自覚症状が出ない状態が数年から10年ほど続くんだ!
ほぇ〜!10年!
最近では数年で発症するケースも出てきているから、10年とは限らないんだよ!
その期間、ウイルスはじっとしてるの?
とんでもない!
HIVは毎日100億個ほど体内で盛んに増殖を続けているんだ。
CD4もHIVに見合うだけ作られ、またHIVに感染して壊れるというプロセスが繰り返されて、一見、血中ウイルス濃度は抑えられているように見えるだけで、ギリギリの攻防戦が繰り広げられているんだ!
100億!!
健康な人は、だいたい1μlの血中に700〜1500個ほどのCD4を持っているんだけど、だんだんと製造が追いつかなってくるんだ。
すごい戦いが起きてるんだね!
CD4が200個を下回ってくると、免疫不全状態となって、日和見感染症にかかりやすくなってくるんだ!
それで遂にはエイズ発症ということになるんだ…
そのとおり。
初期症状で見逃したら、発症するまで分からないってこと?
だから、健康診断としての定期的なHIV検査が必要なんだよ!
なるほどね!
自覚症状が何も無いってことは、知らないうちに人にうつしてしまうってことも起こる訳ね。
それは嫌だな〜!
次回は、免疫が負けたエイズ発症期の説明ね!
負けちゃうんだ〜!
今回のおさらい!
無症候期はまったく自覚症状が出ないからといって、ウイルスが活動を休止している訳じゃないんだね。
無症候期は数年から10年ほど続き、検査しない限りエイズを発症するまで自分の感染は分からないってこと。
他の人に感染させないためにも、自分の感染を知っておくことは、いよいよ大事なんだね!